1946年の創業、ヨネックスは製造業から世界に認められた日本のスポーツブランドへと成長を遂げ、バドミントン、テニス、ゴルフのラケット、スノーボードなど幅広いスポーツ用品を製造しています。創業から約10年後にはバドミントンラケットの製造を開始し、スポーツ業界に進出しました。さらに20年後にはカーボンファイバー製ラケットの製造を導入し、独自の製法を開発して「ヨネックス（カーボン）」スポーツ用品として定着しました。この先進的なカーボンファイバー技術はスノーボードの開発にも応用され、他ブランドにはない特徴を持つヨネックス製品を生み出しています。

新潟県長岡市にあるヨネックスの工場は、これらの高品質なスノーボードの開発・生産において中心的な役割を担っています。雪山に近い立地は、テストや開発に最適な環境を提供しています。バドミントンラケットとテニスラケットも同じ工場で生産しており、カーボン技術の共有により、迅速かつ効率的な製品開発を可能にしています。

ヨネックスは、多くのスノーボードメーカーがコア材として木材を使用するのに対し、カーボンファイバーを採用しています。この手法により、スノーボードに必要な柔軟性やねじれ剛性といった特性を精密にコントロールすることが可能になります。カーボンファイバーは、品質のばらつきが少なく、安定した製品を生み出すという利点があります。繊維の組み合わせや構造を調整することで、剛性やねじれ剛性といった特性を自在に制御できます。さらに、カーボンファイバーの使用によりスノーボードの大幅な軽量化が可能になり、パフォーマンスの向上にもつながります。

従来のウッドコアを使用しないスノーボードの開発は、ヨネックスにとって大きな課題でした。当初は設計データやテンプレートが存在せず、幾度となく試作とテストを繰り返しました。しかし、継続的な研究開発とデザイナーとエンジニアの緊密な連携により、ヨネックスは卓越した性能と品質を備えたスノーボードを生み出すことができました。製造は自社工場で厳格な品質管理の下行われ、各製造工程を綿密に監視することで、最高の精度と安定性を実現しています。

ヨネックスは、1995年にスノーボード市場に参入して以来、革新的精神と品質へのこだわりにより、日本を代表するスノーボードブランドの一つへと成長しました。伝統的な職人技と最先端のカーボンテクノロジーを独自に融合させることで、ヨネックスは世界中で認められ、アマチュアからプロまで幅広いアスリートに愛されるスノーボードを生み出しています。2025年からは、ヨネックスのスノーボードは欧州連合（EU）でも直接販売されています。